アメリカに留学を目指すに当たって、多くの方が超えないといけないのがこのTOEFL(トーフル)という英語の試験です。最近では、TOEIC(トーイック)の認知度は、就職活動の際に採用の判断材料として用いられるようになってきたこともあり、高くなってはいるが、TOEFLはTOEICとは全く別の試験です。TOEICがビジネス英語の技量を測る試験だとすれば、TOEFLは学術英語の技量を測る試験です。語学留学や大学留学の場合でも、TOEFLは受けて、学校の出す最低得点以上の点数を取らないといけないことが多いです。ここでは、TOEFLの基本的な情報を紹介していきたいと思います。

TOEFLとは

TOEFLは、Test of English as a Foreign Languageの略語で、世界各国で学術英語の技量を測るために用いられている試験です。アメリカ・イギリス・オーストラリアの多くの教育機関にも認められているため、留学生が受けないといけない試験の一つとなっています。

IELTSとは

留学を考えるに当たって、TOEFLと同じ学術英語を測るIELTSという試験についても知っておきましょう。こちらの試験はイギリスへ留学したい場合用いられることが多いので、アメリカへの留学はTOEFL、イギリスへの留学はIELTSと多くの場合は考えても大丈夫です。しかし、注意しないといけないのが、アメリカにもIELTSのスコアだけを受け取る学校も少なからずあるということです。なので、必ず志望校が決まった時にどの試験のスコアが必要になるのかを確認しましょう。

POINT
学校によっては、TOEFLとIELTSどちらのスコアを受け取ってくれるので、その時はどちらを受けるのか、それかいっそのこと両方受けるのかをじっくり考えてみてください。IELTSを受けるか考慮すべき理由としては、どちらとも学術英語の試験だが、仕組みが全く違うからです。例を挙げると、TOEFLはスピーキングの試験が、コンピュータに対して答えた音声で採点されるのに対し、IELTSは、実際に面接官に対して受け答えをする形を取っています。この一例だけでも、どちらの試験で点を取りやすいかは、人によって違うことがわかると思います。なので、IELTSはTOEFLと同じ学術英語の技量を測る試験だが、全く別の試験として考えてください。
また、もう一つの理由としては、学校によってTOEFLとIELTSの求めているスコアのレベルが違う場合があるからです。学校によっては、相関的にIELTSの求めているスコアの方が低い場合ももちろんあります。なので、もしTOEFLでスコアをクリアするのに苦しんでいるのなら、IELTSを受けることも選択肢の一つとして考えるのもありだと思います。

TOEFLの種類

TOEFLには、iBT(Internet-based Test)とPBT(Paper-based Test)の二種類があります。しかし、日本ではPBTは実施されていないので、特に考える必要はありません。
また、TOEFL ITP(Institutional Test Program)という団体向けのテストもございますが、こちらはTOEICでいうIPテストなので、主に学内プログラムの効果測定、クラス分け、交換留学の選考などに用いるものであり、実際に国内の学校を通さずに留学を考えている場合、TOEFL ITPについて特に考える必要はありません。
なので、TOEFLを受けると決めたら、インターネットベースのTOEFL iBTを受けましょう。

TOEFLの構成

TOEFLはReading(リーディング)/Listening(リスニング)/Speaking(スピーキング)/Writing(ライティング)の4つのセクションに分かれています。各セクションの詳しい試験内容と問題数は以下の表のようになっています。

TOEFLの構成構成
Readingアカデミックな長文読解問題で構成
問題数:3-4パッセージ(各パッセージ約700語、12-14問)
Listening講義と会話の2種類の問題で構成
■講義 
問題数:4-6題(1題 3-5分、約500-800語、6問)
■会話 
問題数:2-3題(1題 約3分、5問)
Speaking2種類の形式、全6問で構成
■Independent tasks
問題数:2問
■Integrated tasks
問題数:4問
(1)Read / Listen / Speak 2問
(2)Listen / Speak 2問
Writing2種類の形式、全2問で構成(タイピングのみの解答)
■Integrated Task
問題数:1問(Read / Listen / Write)
■Independent task
問題数:1問
引用:TOEFL iBTテストの構成

POINT
リーディングセクションは3-4パッセージと公式サイトでは記載されていますが、多くの場合3パッセージで構成されています。つまり、ダミー問題はないということです。また、リスニングセクションに関しても、講義:4〜6題、会話:2〜3題とあるが、多くの場合講義:6題、会話:3題の構成になっています。しかも、3問目がダミー問題である可能性が非常に高いです。自分自身、計10回受けていますが、どのテストでもこれらのことについては当てはまっていました。なので、このことについては頭にあらかじめに入れといて損ではないと思います。
ダミー問題に関しては、試験内容を公にしてはいけないという契約を受ける前に結んでいるので、ここでは説明できません。しかし、パターン化されていて、内容に関して取り上げているサイトもないわけではないので、一度検索して確認しておいてもよいでしょう。

TOEFLスコアの配点&スコアレベル

TOEFLスコアの各セクションの配点とスコアレベルは以下の表のようになっており、スコアは各セクション0〜30点で採点され、満点は120点です。

TOEFLスコアの配点&スコアレベル配点スコアレベル
Reading0-300-30 High(22-30)
Intermediate(15-21)
Low(0-14)
Listening0-300-30 High(22-30)
Intermediate(15-21)
Low(0-14)
Speaking0-30Good(26-30)
Fair(18-25)
Limited(10-17)
Weak(0-9)
Writing0-30Good(24-30)
Fair(17-23)
Limited(1-16)
Total0-120-

TOEFLスコアの目安

TOEFLスコアの目安は、各留学方法以下の表のようなスコアが必要と言われています。しかし、この点数はあくまでこのスコアをとって入れば受験可能な学校があるとだけ考えておいてください。学校のレベルや学部の違いによって求められるスコアにばらつきがあるので、最終的には各学校の出願に関するページで必ず確認しましょう。

TOEFLスコアの目安目安となるスコア
語学留学61以上
大学80以上
大学院留学80以上

TOEFLの採点方法

TOEFLの各セクションの採点は以下の表のようになっていることをあらかじめ理解しておきましょう。

TOEFLの採点方法採点方法
Readingマーク方式
Listeningマーク方式
Speaking録音方式
(コンピュータの音声に対して回答し、その録音された音声を元に、複数の採点者が採点を行います)
Writingタイピング方式
(コンピュータによる文法や語彙の採点また複数の採点者が採点を行います)

TOEFLの試験時間

TOEFLの試験時間は以下の表のようになっていることをあらかじめ理解しておきましょう。

TOEFLの試験時間試験時間
Reading60-80分
(1問:20分)
Listening60-90分
(1セット:30分)
休憩10分
Speaking20分
■Independent tasks
(準備15秒 解答45秒)
■Integrated tasks
(1)Read / Listen / Speak
(準備30秒 解答60秒)
(2)Listen / Speak 2問
(準備20秒 解答60秒)
Writing50分
■Integrated Task
(時 間:20分)
■Independent task
(時 間:30分)
Total4-4.5時間

TOEFLの開始時間&終了時間

開始時間は基本的に午前10時で、終了時間は午後2時くらいです。

TOEFLの受付時間(集合時間)

TOEFL当日の受付時間は基本的に30分前の午前9時半です。

TOEFL受験当日の持ち物

パスポートとMy Home PageのView Order(s)画面のPrint画面をプリントアウトしたものの二点です。パスポートがない場合の、代わりの身分証明書については「身分証明書(ID)について」をご確認ください。
腕時計や筆記用具などは持ち込み禁止となっています。耳栓・ポケットティッシュなどを持ち込む場合は、試験前に必ず試験監督の方に確認を取ってください。

TOEFLの申し込み方法

TOEFLの申し込みをする方法は、「TOEFL公式サイト」でアカウントを作成し、オンライン上で試験日程や試験会場を決め、申し込みを行います。詳しい申し込み方法については、別の項目で説明したいと思います。

TOEFLの試験日程

TOEFLの試験日程は「TOEFL iBTテスト日」で確認することができます。試験会場によっては、試験日程がこちらのページとは異なる場合がありますので、地域別の試験日程が知りたい場合は、申し込みのページでご確認ください。

TOEFLの試験会場

TOEFLの試験会場は「TOEFL iBT試験会場」で確認することができます。地域によって、会場数が異なります。

TOEFLの受験料(費用)

TOEFLの受験料は以下の表のようになっていることをあらかじめ理解しておきましょう。受験料及び手数料は予告なく変更する可能性があるそうです。最新情報が気になる方は、「受験料・費用」でご確認ください。

TOEFLの受験料申し込み方法受験料
Regular registrationテスト日の7日前まで(オンライン・電話)US$235
Late registration テスト日の4日前まで(オンライン)
テスト日の前営業日17時まで(電話)
US$275
(US$235+手数料US$40)
Rescheduling申込済みのテスト日やテスト会場の変更
テスト日の4日前まで(オンライン・電話*)
*電話の場合、予約センターが非営業日の場合は直前の営業日まで
+US$60

TOEFLの結果発表

TOEFLの結果は、オンラインで約10後に公式サイトのアカウントページで確認できるようになります。結果が閲覧できるようになった段階で、受験者には通知メールが届きます。
公式のスコアレポートは、テスト日から約13日後に発送されます。その後、ご指定の通知先に届くまでに米国内は7~10日間、その他の地域はそれ以上の日数を要します。

TOEFLスコアの有効期限

TOEFLスコアの有効期限は、テスト日から2年です。2年経過すると、点数の確認やレポートの発行もできなくなりますので、ご注意ください。

TOEFLとTOEICの相関

おそらく過去にTOEICを受けた方は、TOEFLの難易度また自分がTOEFLでどの程度実力にあるのかをTOEICのスコアをTOEFLのスコアに換算して、知りたいでしょう。ネット上には、あらゆる換算表がありますが、自分が一番納得した換算表は以下の表です。

TOEFL iBTIELTSTOEIC
120--
1008.0-8.5-
937.5-8.0990
907.0-7.5920-950
856.5-7.0900
806.5880

自分もTOEICとTOEFLどちらのテストを受けたことがありますが、こちらの換算表が一番当てはまりました。他の換算表に関しては、明らかにTOEFLを甘く見ていたり、無理やり比で相関させたりしているものばかりでした。学術英語とビジネス英語の違いがあるとはいえ、TOEFL iBTと基本的なTOEICテスト(リーディング/リスニングセクションだけのもの)では、難易度がTOEFLの方が難しく感じるのは、どちらとも受験したら理解できると思います。まず、TOEFLにはスピーキング/ライティングセクションがある点です。しかも、こちらのセクションに関してはマーク方式ではないので、高得点取るのがマーク方式のものより難しいのは当然だと思います。また、試験時間もTOEFLの方が約2時間長いので、集中力を全セクションもたせること自体とても大変です。この2点を考えても、TOEFL iBTをTOEICより難易度高いと考えてもいいと思います。

引用1:「世界に一つだけのTOEFLとTOEICのスコア換算式」
引用2:「TOEFL ibt/TOEFL cbt/TOEIC/IELTS スコア 真の換算表」